シミやそばかすと異なり、生まれつきなどの要因で発生するほくろは、自宅でのスキンケアなどでは薄くしたり除去したりするのが難しいものです。

中には、自分でほくろが除去できるというクリームやジェルなどが販売されているようですが、あくまで民間療法であり、必ずほくろが取れるという保障はされていません。

そこで、確実にほくろを除去するなら、やはり病院で治療を受けるのが最善の方法であると言えます。この記事では、医療機関で行われるほくろ除去治療の方法や保険適用の有無、治療を受けられる年齢などについて調べてみました。

ほくろ除去ができる施設

ほくろ除去は医療機関で受けることができますが、皮膚科や形成外科、美容外科など関連する科がいくつかあり、どこを受診すればよいか迷ってしまうかもしれません。基本的には、皮膚科、形成外科のどちらでもほくろ除去治療を受けることができます。

また、形成外科の中でも、美容医療に特化した美容外科や、美容皮膚科、美容クリニックなどの名称の医院でも行われています。

エステサロンでもほくろ除去を行っているところがありますが、エステサロンで使用できるレーザー機器は、出力が制限されているため、ほくろ除去効果が十分でないことがあります。

また、医師ではないスタッフが施術を行うため、やけどなどのトラブルが報告されていますから、安全性の面でも、ほくろ除去は医療機関で行うのがよいでしょう。

ほくろ除去手術の種類

病院で行われるほくろ除去方法にはいくつか種類があり、ほくろの大きさや位置によって最適な方法を選択します。

レーザー治療

レーザー治療は、現在ほくろ除去治療の中でも主流の方法の一つです。レーザーにも複数種類がありますが、ほくろ除去治療で一般的に用いられるのは、炭酸ガスレーザーと呼ばれるレーザーで、体の組織に含まれる水分に反応してエネルギーを発生させ、目的の部分を削り取ってほくろを除去します。

レーザーを照射した部分の血液を瞬間的に凝固させるため、出血がほとんどなく、メスによる切開が無いので治療跡が比較的きれいに仕上がるのがメリットです。ただし、削りすぎると皮膚がへこんでしまうため、深い部分のほくろは一度では除去できないことがあります。治療後は1~2週間程度のテーピングが必要で、炎症を抑えるための軟膏や美白クリームを使用することもあります。

電気メス

電気メスは高周波電気治療器を用いた手術道具の一つで、組織に高周波電流を流して発生した熱によって、細胞を蒸散させて切開したり、タンパク質を凝固させて止血するなどの機能があります。

炭酸ガスレーザーと同様の仕組みで、ほくろ除去効果に大きな差はありませんが、電気メスのほうがレーザーよりも微妙なコントロールが可能だと言われています。ただし、レーザーのほうが周辺組織への熱による害が少ないというメリットもあります。

切除+縫合

ほくろを皮膚のシワに沿って切開し、ほくろを中心に皮膚を切り取り縫い合わせることでほくろを除去する方法です。皮膚を切開するので、傷跡がわずかに残りますが、皮膚の深い部分にあるほくろや、直径1cm以上の大きなほくろやイボならば、レーザーや電気メスよりもきれいに除去できると言われています。

くり抜き法

円筒状の器具で、ほくろをくり抜いて除去する方法で、直径5mmくらいまでのほくろで行われます。通常、くり抜いたあとは縫合せず、自然に皮膚が再生されるのを待つので、完治するまでに時間がかかりますが、切除縫合のように皮膚をひっぱって縫い合わせることがないので、鼻などの変形が生じやすい部分には適しています。

電気分解法(サージトロン)

電気分解法は、電気メスの原理を応用し、皮膚に流した電流の熱によってほくろ部分の細胞を蒸散させる方法です。サージトロンは電気メスよりも高周波のラジオ波を用いており、電気メスよりも少ない出力で狭い範囲に熱を週中させることができ、正常な細胞への損傷が少ないというメリットがあります。

液体窒素

マイナス196℃の液体窒素によって組織を瞬間凍結させて壊死させる方法です。いぼの治療法の一つですが、盛り上がったほくろに用いられることもあります。

組織に低温やけどを起こさせるため、治療後に内出血や水ぶくれ、色素沈着が発生することがありますが、皮膚の新陳代謝によって徐々におさまります。

ほくろ除去治療に保険は適用される?

ほくろ除去治療は、ほくろの状態や治療方法によって、保険が適用される保険診療または、適用されない自由診療となります。

保険診療となるほくろ

保険が適用されるほくろの状態とは、まずメラノーマという悪性腫瘍の疑いがある場合です。メラノーマは、放置すると全身に転移する恐れのある皮膚がんの一種で、ほくろの形がいびつで、徐々に大きくなるなどの特徴があります。

メラノーマ以外にも、生活に支障をきたしていると医師が判断した場合は、保険が適用されますが、美容目的のほくろ除去は自由診療となる場合がほとんどです。

保険診療の治療方法

保険診療の場合、治療方法が限られており、ほくろ除去治療では、電気メス、切除縫合手術、くり抜き法、電気分解法、液体窒素による治療は保険が適用できますが、レーザー治療は基本的に自由診療となります。

ほくろ除去治療が受けられる年齢

病院でほくろ除去治療を受ける場合、基本的に年齢制限はありません。健康状態に問題がなければ、生まれたばかりの赤ちゃんにもほくろやアザの除去治療が行われています。

子どものうちは、成長ホルモンの分泌が活発であるため、傷の治りが早く、治療跡がほとんど目立たないというメリットがありますが、治療中に暴れてしまう可能性がある子どもには全身麻酔が必要になることがあります。

ほくろ除去を検討している人の中には、中学生や高校生の人もいるかもしれませんが、医学的に年齢による制限はなくても、術後の経過や支払いに関するトラブルを避けるために、病院によっては保護者の同伴や同意書の提出が必要です。

高齢者では、目立つほくろの中には皮膚にできる悪性腫瘍の可能性があります。形がいびつであったり、短期間で急に大きくなったほくろがあれば医療機関を受診して病理検査を受けましょう。

まとめ

ほくろ除去治療は、病院の皮膚科や形成外科、美容クリニックなどの医療機関で受けることができます。医療機関で行われるほくろ除去方法には、レーザー治療や切開縫合手術など複数の種類があり、ほくろの大きさや部位によって適したものを選択するとよいでしょう。

美容目的のほくろ除去は、基本的には保険が適用されない自由診療ですが、ほくろに悪性腫瘍の可能性がある場合や、生活に支障がある場合は、保険診療の対象となります。

ほくろ除去治療を受けられる年齢について、医学的には制限はありませんが、未成年の場合は保護者の同伴や、同意書の提出が求められることがあります。