ほくろはシミやそばかすに比べて色が濃いため、顔の目立つ部分にあると、見た目の印象に大きく影響しますから、気になるほくろをぜひ取ってしま
いたいと考えている人は多いのではないでしょうか。

しかし、皮膚に深く根付いたほくろを無理に取り除くと、痛みが出たり傷痕が残ってしまうのではないかと心配になりますね。そこでこの記事では、ほくろを除去することで懸念される副作用について調べてみました。

ほくろ除去の際のトラブル

ほくろの除去方法には、様々なものがありますが、皮膚科や美容クリニックなどの信頼のおける医療機関で行えば、トラブルの心配はほとんどないと考えられます。

ただし、ほくろの上にお灸をするといった民間療法や、海外製のほくろ除去クリームやレーザー機器で、自分でほくろを除去しようとすると、重度のやけどや肌の炎症といったトラブルが起こる可能性が高いので、おすすめできません。

また、医療機関ではなく、医師のいないエステサロンなどで、レーザー機器を用いたほくろ除去が行われていることがありますが、ほくろ除去が可能なレーザー機器を扱えるのは、医療機関のみです。

エステサロンの機器では出力が不十分であることから、期待した効果が得られなかったり、低出力でも、医師ではないエステティシャンが施術することで、やけどによる色素沈着や赤みが残るなどのトラブルが過去に報告されていますので、医療機関以外での、ほくろ除去も避けたほうがよいでしょう。

以下の項目では、医療機関でほくろ除去治療を受ける際に、気になる人が多い副作用について説明します。

腫れ、赤み、出血がある?

ほくろ除去治療後に腫れや皮膚の赤み、出血の有無については、治療方法によって異なります。医療機関で行われるほくろ除去治療は、レーザー治療またはメスによる切開縫合手術が一般的です。

レーザー治療では、ほくろを含む細胞をレーザーの熱で蒸散させて取り除くため、周囲の正常な細胞にも熱が伝わり、軽いやけどのような赤みを帯びることがあります。

治療後のアフターケアをきちんと行えば、1~2か月ほどで赤みは自然に薄くなっていきます。レーザー照射によってタンパク質が凝固するため、治療時はほとんど出血がありません。

切開縫合手術では、ほくろ部分を切開するので、多少の出血を伴います。また、局所麻酔を行うので、麻酔に含まれる成分が血管を収縮させて、手術直後は血圧が上昇して腫れることがあります。

局所麻酔による腫れは数時間で収まる場合がほとんどですが、その後は炎症による腫れや赤み、内出血が見られることがあります。傷の大きさにもよりますが、およそ数週間から3か月のうちにこれらの症状は目立たなくなることが多いようです。

治療後の腫れや赤みを抑えるために、極細の注射針や縫合糸を使用するなど、見た目の仕上がりにこだわっている医院もありますので、気になる病院があれば調べてみましょう。

治療跡が残ったり陥没したりする?

レーザー治療でも切開縫合治療でも、治療後数か月は治療跡が残りますが、治療後のケアを適切に行えば、半年以内にはほとんど目立たなくなります。レーザー治療では、ほくろを含む皮膚を削り取っているので、治療後すぐは傷跡のようにじゅくじゅくしています。

治療後数日から1週間程度で傷が閉じてかさぶたのようになりますが、傷をきれいに治すために軟膏を塗ったり絆創膏で保護することもあります。
また、皮膚の深い部分にまでメラニンが分布したほくろは、全て取り除こうと削りすぎると皮膚が陥没してしまいます。

だからといって、削る部分が浅いとほくろを取り切ることができず、メラニンを作る細胞が残ったままになるのでほくろが再発する可能性が高くなります。

このような場合は、炭酸ガスレーザーで削り取ったあと、Qスイッチルビーレーザーなど皮膚を削らない別のレーザーを照射してメラニンのみを除去するといった治療方法もあります。

大きなほくろは、レーザー治療よりも切開縫合手術のほうが、きれいに治療できることもあるので、適切な治療法を選ぶことが大切です。

切除縫合手術では、ほくろに沿って皮膚を切開・切除し、周囲の皮膚を引き寄せて縫合してほくろを除去します。ほくろとその下の皮膚を切除するため、再発の心配がなく、5mm以上の比較的大きなほくろの除去にも適していますが、どうしても直線状の傷が残ります。

ほくろを含めて紡錘状に皮膚を切除するため、傷の長さはほくろの直径の1.5~2倍程度です。医療機関によっては、皮膚の細かいしわに沿って切開したり、縫合を丁寧に行うなど、傷を目立たせない施術を行っていますので、評判のよい医療機関で治療を受けるとよいでしょう。

ケロイドや水ぶくれになる?

レーザーや切開縫合手術でほくろ除去治療を受けた後、まれにケロイドや水ぶくれが発生することがあります。

特に切開縫合手術の傷跡が赤く盛り上がることがありますが、これは肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)またはケロイドと呼ばれるものです。

肥厚性瘢痕は、けがをした部分を修復しようとして、繊維組織が過剰に生産された状態で、元の傷の大きさよりも拡大して広がったものをケロイドと呼びます。

体の部位によってこのような症状が起きやすい部分が異なり、肩や胸、手の甲はケロイドになりやすいと言われているため、これらの部位のほくろ除去には注意が必要です。

また、体質によってもケロイドになりやすい場合があり、過去に傷やニキビ跡などがケロイドになったことがある人は、治療前に医師に相談して、適切な治療方法を選びましょう。

万が一ケロイドになってしまった場合は、ステロイド軟膏の塗布や注射によって治療することができます。

レーザー治療では、切開縫合手術に比べて傷跡が小さいため、目立つようなケロイドの心配はほとんどありませんが、レーザー治療は、ほくろなどの組織をやけどさせて取り除くという仕組みですから、出力によっては、やけどのような水ぶくれが起こる可能性があります。

多くの場合は、1度熱傷と呼ばれる軽いやけどで、日焼けと同程度のものです。ただし、レーザーに対する反応が強く出てしまうと、水ぶくれを伴う2度熱傷となることがあります。

患部をガーゼなどで保護し、病院で処方された軟膏を塗ってケアすることで、自然にきれいに治ってしまうことがほとんどですが、心配な場合は、治療を受けた病院で診察を受けましょう。

まとめ

医療機関でほくろ除去治療を受けると、治療方法や体質によっては、皮膚の赤みや腫れなどが起こることがあります。ただし、治療後のケアを入念に行うことで、数か月のうちに解消できることが多いようです。

ケロイド体質で、治療跡が残るのが心配な場合は、事前に相談して適切な治療方法を選択しましょう。美容クリニックなど、治療後の見た目の美しさを重視している病院では、なるべく跡が残らないよう、治療を工夫しているところもあります。