シミを薄くするためには、肌に直接つける美白化粧品によるケアが一般的ですが、毎日食べる食事は、肌の状態に大きく影響することが知られています。

この記事では、シミ対策のために役立つ、または悪化させる食べ物や飲み物、サプリメントについて紹介していますので、日々の食事の際に気をつけてみましょう。

食べ物が肌に影響を与える仕組み

食事と肌の状態には、直接関係がないように見えますが、皮膚は汗や皮脂などを分泌する排泄器官でもあり、内臓の状態を反映しています。

例えば、便秘や下痢などで腸内環境が乱れると、肌荒れや吹き出物が出やすくなると言うのは経験したことがある人も多いのではないでしょうか。

タンパク質や脂質が多い食事や、疲労やストレスのために腸内環境が乱れると、腸内に住む様々な細菌の種類のバランスが変化し、悪玉菌が優勢となります。

悪玉菌が産生するアンモニアや硫化水素などの有害物質は、血流に乗って肝臓に運ばれて解毒され、尿として排出されたり、一部は汗や皮脂となって皮膚に排出されます。

悪玉菌が増えて有害物質の排出が増えると、肝臓の解毒作用が追い付かず、血中に有害物質が増えてしまいます。皮膚でも、有害物質を排出しようとして負担がかかるため、細胞の新陳代謝が滞って、古い角質が残り、肌荒れやくすみが起こりやすくなります。

また、栄養バランスが偏った食事が続いて、腸内の悪玉菌が増えると、もともといた善玉菌の数が減少してしまいます。

腸内の善玉菌は、肌のキメや体の調子を整えるビタミン類を産生したり、免疫機能に関わっているため、減少すると、ちょっとした刺激に敏感になり、肌トラブルが起こりやすくなります。

シミは紫外線などの刺激によって作られたメラニンが角質に溜まって発生しますから、食生活の乱れなどで腸内環境が悪化して、新陳代謝が滞ったり、刺激に敏感になることで、シミが悪化したり新たにシミが発生するリスクが高まります。

シミを薄くするのに役立つ栄養素

シミを薄くするには、シミの原因となるメラニンの生成を抑制し、皮膚のターンオーバーによって今あるメラニンを古い角質とともに取り除く必要があります。

以下で紹介するのは、このようなシミ対策に役立つと考えられる成分です。多く含む食材も記載していますので、普段の食事に取り入れたり、不足分はサプリメントで補うとよいでしょう。

ビタミンC・・・パプリカ、アセロラジュース、柚など

メラニンを生成に関わるチロシナーゼという酵素の働きを阻害したり、メラニンが作られるきっかけとなる活性酸素を取り除く作用のほか、メラニンを還元してシミそのものを薄くする効果が知られています。

シミ以外にも、コラーゲンの生成を促進して肌に弾力を与えたり、皮脂の過剰分泌を抑えてニキビを予防するなど、皮膚の健康のために重要な栄養素です。

水溶性で摂取しても体外に排出されやすいため、サプリメントなども取り入れて、毎日意識して補う必要があります。

L-システイン・・・大豆、牛乳など

L-システインはアミノ酸の一種で、ビタミンCとの相互作用により、メラニンが過剰に作られるのを抑えたり、新陳代謝を促して皮膚のターンオーバーを活性化させる作用があります。また、抗酸化作用により、増えすぎた活性酸素を除去してメラニンの生成や細胞の老化を防ぎます。

L-システインは、システインが2つ結合したシスチンという形で食品に含まれています。また、L-システインの合成にはメチオニンというアミノ酸が欠かせませんから、メチオニンを含む魚介類やナッツ類も同時に摂取するとよいでしょう。

リコピン・・・トマト、スイカ、ピンクグレープフルーツなど

チロシナーゼの発現を抑えて、生成されるメラニンの量を減少させます。

また高い抗酸化作用によって、紫外線のダメージから肌を守る働きがあり、日焼けによる炎症を抑えたり、コラーゲンの減少を防ぐ働きがあります。

トマトに多く含まれますが、生のトマトそのままよりトマトジュースによる摂取が効果的と言われています。

シミを悪化させる成分

食品によっては肌の老化を促進して、シミやシワを悪化させてしまうものもあります。中でも最近注目されているのが糖化という現象で、タンパク質と糖が結合して熱が加わったときに起こるものです。

食事で糖質を過剰摂取し、高血糖状態が続くと、体温で温められて糖化がすすみ、体内のタンパク質が劣化してAGE(Advanced Glycation End Products 終末糖化産物)という成分ができます。

AGEが体内の組織に蓄積すると、老化が加速したり、内臓機能を低下させて、動脈硬化やがんなどの病気につながる恐れがあると言われています。

皮膚の真皮の部分にあり、肌に弾力を与える成分であるコラーゲンは、タンパク質の一種ですが、コラーゲンが糖化してAGEが増えると、シミやシワ、たるみなどの原因になります。

AGEは糖質の過剰摂取によって体内で発生するほか、AGEを多く含む食品を多量にとると、一部は体内に蓄積されて健康に悪影響を与えます。

AGEを多く含む食品としては、パンケーキやクッキーのような焼き菓子や、唐揚げ、とんかつ、ステーキなど高温の油で調理した動物性タンパク質があります。

同じ動物性タンパク質でも、生で食べる刺し身や、水で煮込んで調理する鶏の水炊きなどはAGEが低めです。

また、食べ物だけでなく、炭酸飲料などに添加されている人工甘味料は、炭水化物などに含まれるブドウ糖の10倍の速さで糖化されることが知られていますから、飲み過ぎには注意しましょう。

まとめ

皮膚は汗や皮脂とともに、体内の老廃物を分泌する排出器官としての機能があり、内臓の健康状態を反映していると言われています。

特に腸内細菌のバランスと密接な関係があるため、食事で口にする食べ物やサプリメントで摂取する栄養素は、美肌のために重要です。シミを薄くするのに役立つ成分として、ビタミンCやL-システイン、リコピンなどがあります。

逆に、タンパク質と糖が加熱されてできるAGEという成分は、細胞の老化を促進してシミを悪化させます。