敏感肌の人にとってシミを隠すファンデーションやシミを薄くする美白化粧品は、刺激が強く肌に合わないものもあり、シミ対策を諦めている人もいるかもしれません。

シミ対策の一つとして美容皮膚科などで行われるレーザー治療がありますが、医療機関で受けられるこのような治療法ならば、敏感肌でもシミを無くすことができるのでしょうか。

そこで刺激に敏感なアトピーや乾燥肌など、肌の状態が心配な人でも、シミ取りレーザー治療を受けられるのかどうか調べてみました。

レーザーの出力や種類によっては敏感肌でも可能

一般的なシミ取りレーザー治療では、レーザーを照射した部分が一時的に軽いやけどのような状態になったり、レーザーの熱によって部分的に乾燥肌になることがあるので、健康な肌の人でも、レーザー照射後は医師の指導による適切な処置が必要になります。

このため、Qスイッチレーザーなど、高エネルギーのレーザーを1か所に向けてピンポイントで照射する治療は、敏感肌にとっては刺激が強く、治療中に痛みを感じたり、期待した治療の成果を得られない場合があります。

ただし、シミの除去に使用されるレーザーは肌の状態やシミの程度に合わせて、医師が出力を調節しながら行うので、敏感肌の人でもレーザー治療が受けられる場合があります。

また、IPLフォトフェイシャルやフォトRFといった、複数の波長の光をレーザーよりも弱い出力で照射する治療法ならば、肌へ与える刺激が少なく、敏感肌の人にもおすすめの方法です。

Qスイッチレーザーよりもシミを除去する効果は劣りますが、複数回治療を受けることで、シミを薄くするほか、コラーゲンの生成を促す波長が含まれているため、肌にハリや弾力を与える効果が知られています。

敏感肌特有の肌トラブルにもレーザー治療が有効

美容医療におけるレーザー治療は、シミ対策だけでなく、敏感肌の人によく見られるニキビ跡やアトピーによる色素沈着などの肌の悩みの解決にも役立ちます。

ニキビ跡

敏感肌は通常ならば影響のないわずかな刺激でも、肌トラブルにつながってしまいますが、中でもよく見られる症状の一つがニキビです。

敏感肌の人は、同時に乾燥肌であることが多く、角質層の水分量が少ないため肌のバリア機能が低下しがちです。乾燥した角質は剥がれ落ちやすく、毛穴を詰まらせてニキビを発生させる原因になります。

ニキビは適切に処置すれば、きれいに治りますが、悪化して炎症を起こすと周囲の組織に傷跡が残ってしまうことがあります。炎症が起こる前にケアすることが大切ですが、敏感肌では、同じ部分に繰り返し発生したり回復に時間がかかったりして、色素沈着や凹凸のあるニキビ跡が残りやすくなります。

ニキビ跡は自宅でのケアではなかなか改善することが難しいのですが、医療機関で行われるレーザー治療ならば、それぞれのタイプに合った治療が可能です。

赤や茶色に色素沈着を起こしたニキビ跡には、シミ治療と同様、IPLフォトフェイシャルやフォトRFといった光治療という方法が有効です。また、凹凸のあるタイプには、小じわの改善などにも使用されるフラクショナルレーザーが適していると言われています。

アトピーによる色素沈着

アトピー性皮膚炎は、敏感肌と同様、皮膚の乾燥やバリア機能の低下に加えて、アレルギーやストレスなどの刺激によって、皮膚に炎症が起こり、かゆみのある湿疹が全身に発生する症状です。

同じ部分で炎症が繰り返し起こったり、湿疹をひっかいたりすると、メラノサイトというメラニンを作る細胞が活性化されて、通常よりも多くのメラニンが放出され、その部分の皮膚が黒ずんだように見えて色素沈着が起こります。

ただし、皮膚は常に新しい細胞と古い細胞が入れ替わっているため、メラニンを多量に含む細胞が剥がれ落ちて新しい細胞が表面に現れると、色素沈着は徐々に薄くなっていきます。

しかし、炎症が繰り返し起こって皮膚の深い部分にまでメラニンが浸透していたり、新陳代謝が低下して細胞の新旧交代が滞ったりすると色素沈着はなかなか解消されません。

アトピー性皮膚炎の皮膚はとてもデリケートですが、ごく弱い光を照射するレーザートーニングという方法ならば、皮膚に余計な刺激を与えずにメラニンを徐々に減らしていくことが可能と言われています。

まずはアトピーの症状をコントロールして炎症が落ち着いてきたら、少しずつレーザーによる治療を始めるとよいでしょう。

敏感肌でレーザー治療を受ける際の注意

敏感肌の人がレーザー治療を受ける際は、なるべく肌の状態を悪化させないように維持することと、シミ治療に積極的で信頼できる医療機関を見つけることです。特にスキンケアでは保湿を入念に行うようにしましょう。

レーザー治療では、レーザー照射時にゴムで肌を弾かれたような痛みを感じることがあります。これは、メラニンがレーザーを吸収した際に発生した熱が、周囲の皮膚に伝わるために一瞬感じるものですが、肌が乾燥していると、痛みを感じやすくなると言われています。

また、乾燥肌だとレーザー照射後に赤みやかゆみが起こりやすくなったり、治療後の経過が期待通りに進まない場合があります。

シミ取りレーザー治療は、適切に行われるならば問題はありませんが、肌に多少の負担を与えますから、健康な肌の人でも、施術後の処置に注意する必要があります。

敏感肌の人がレーザー治療を受ける際は、皮膚科だけでなく美容皮膚科の診療を積極的に行っている医療機関で、肌質に合った治療を提案してくれる医師に治療してもらうことが大切です。

まとめ

Qスイッチルビーレーザーなど、高エネルギーのレーザーをピンポイントでシミに照射する治療方法は、照射後に軽いやけどのような状態になるため、敏感肌の人にとっては刺激が強すぎる場合があります。

ただし、レーザーの出力を弱く設定してもらったり、IPLフォトフェイシャルやフォトRFと呼ばれるマイルドな光を照射する光治療ならば、敏感肌の人でもシミ治療を受けられるでしょう。

レーザーや光治療では、ニキビ跡やアトピーによる色素沈着などといった敏感肌の人に多い肌トラブルの解決にも効果を発揮します。敏感肌の人がシミ取りレーザー治療を受ける場合は、美容皮膚科でシミ治療に積極的で、肌質に合った治療を行ってくれるクリニックを選ぶとよいでしょう。