頬や目の周りなど顔にできるシミは40歳代で60%の人に見られると言われており、多くの人が悩んでいることが分かります。

シミを薄くしたり、新たにシミができるのを防ぐために美容クリームでケアしたり、サプリメントを服用するなど様々な対策がありますが、中でも確実性が高いと言われているのが美容クリニックなどで行われるレーザー治療です。

ピンポイントでシミだけにダメージを加えるので安全性が高く、レーザーで組織を破壊するため、長年に渡って消えないシミやそばかすにも効果的と言われています。ですが、体験談などを見ると、一度はきれいに消えたが後で再発したという内容を目にしたことがある人もいるかもしれません。

そこで今回はシミ取りレーザー治療後のシミ再発のリスクや、再発防止のための対策についてまとめました。シミ取りレーザー治療後に再びシミができないか不安に感じている方は参考にしてください。

レーザー照射したシミは再発しない

シミ取りレーザー治療を受けて数か月または数年後にシミが再発したという話を耳にすると、治療を受けても意味が無いように思えます。実はレーザーを照射してシミを除去した部分からは、シミが再発することは無いと言われています。

レーザーを照射した部分は色の黒いメラニンのみがレーザーのエネルギーを吸収し、その際に発生した熱によって、シミの原因となるメラニンが熱膨張し破壊されます。破壊された部分の内側では、新しい皮膚が作られて、シミのあった皮膚と置き換わります。

シミが発生する原因の一つに紫外線がありますが、ここ数日のうちに浴びた紫外線だけでなく、若いころに浴びた過去の紫外線量が数年後のシミの発生に大きく影響することが知られています。

レーザーでシミを除去した後の新しい皮膚には、紫外線を浴びた記録が他の部分に比べて少ないため、レーザーによってシミを除去した部分から、同じシミが再発することはないと考えられます。

ただし、レーザー照射ではシミの原因となるメラニンを破壊しても、メラニンを作り出すメラノサイトは残ったままですから、皮膚に受ける刺激や体調によっては、同じ部分に新しいシミが作られる可能性はあります。

シミが再発する理由について

シミ取りレーザー治療ではシミの原因となるメラニンを熱エネルギーによって破壊してしまうので、同じシミが再び現れることはないとされています。ではなぜ、レーザー治療後にシミが再発したという話を耳にすることがあるのでしょうか。

考えられる原因として、皮膚に受けた刺激により一時的に色素沈着が起こる、戻りジミと呼ばれるものと、レーザー照射部分付近に新しく発生したシミがあります。

戻りジミ(炎症後色素沈着)

戻りジミは専門用語で炎症後色素沈着と言い、皮膚に与えられたなんらかの刺激によって炎症が起こると、ダメージを受けた皮膚を紫外線等から保護するために、表皮の基底層にあるメラノサイトから通常より多くのメラニンが作られ、その部分のみ肌が褐色に見える状態です。

炎症後色素沈着の原因となる刺激には、虫刺されやニキビ、やけどや擦り傷などがありますが、シミやほくろの除去のためのレーザー治療でも色素沈着が起こることがあり、戻りジミと呼ばれます。

シミを除去するためにレーザー治療を受けたのに、同じ場所で色素沈着が起こってしまうと残念に思うかもしれませんが、炎症後色素沈着は、皮膚が刺激を受けたことに対する正常な反応で、レーザー治療を受けた人の約半数に現れると言われています。

また、刺激が収まれば自然に消えるのが特徴なので、シミ取りレーザー治療の場合は、通常、数か月から半年程度で消え去る場合がほとんどです。

戻りジミについては、美容クリニックで治療前に詳しく説明を受けるはずですが、実際に発生するとシミが再発したかと驚いてしまうかもしれません。まずは落ち着いて症状を確認し、心配な場合は治療を受けたクリニックで診察を受けましょう。

新しくできたシミ

体と違って衣服で覆われていないため、顔の皮膚はシミができやすい部位ですが、その中でも紫外線の当たりやすい頬や、刺激に敏感な目元の皮膚はシミが頻発する傾向にあります。

このため、レーザーでシミを1つ除去しても、その周辺で数年後に新しくシミが発生する可能性が高く、再発したように見えることがあります。

シミの再発を防ぐには

戻りジミまたは炎症後色素沈着と呼ばれるシミに関しては、レーザー等による刺激を受けた際に起こる皮膚の正常な反応で、特に処置を施さなくても、数か月から半年程度で自然に消えてしまいます。半年以上経過しても、色素沈着が無くならない場合は、治療を受けたクリニックで診察を受けましょう。

美容クリニックなどでは、通常よりも早く戻りジミを改善するため、レーザー照射後にメラニンの合成を抑制する外用薬や内服薬などが処方されることもあります。

頬や目元などシミができやすい部分ではシミを一つとったからといって、新しくできるシミを防ぐことはできませんから、シミを増やさないためには紫外線対策などで日頃からケアする必要があります。

シミができやすい部分には日焼け止めクリームを重ねて塗るなど念入りに対策を行うほか、こすったり強くマッサージを行うなどの摩擦を避けてメラニンの生成を防ぎましょう。

車を運転することが多い人は、知らず知らずのうちに窓側だけ多量に紫外線を浴びていることがありますから、普段の生活習慣の中で、シミができやすい環境にないか、今一度確認してみましょう。

まとめ

一般的なシミ取りレーザー治療では、シミのある部分のメラニンに熱ダメージを与えて破壊し、紫外線を浴びた記憶のない新しい皮膚を形成することでシミを除去します。

このため、同じシミが再発するということはありませんが、戻りジミと呼ばれる炎症後色素沈着や除去したシミの周囲に新たに別のシミが発生したことで、シミが再発したように見えることがあります。

炎症後色素沈着は、レーザー照射を受けたことによる生理的な反応なので、数か月後には自然に消えます。シミ取りレーザー治療は、今あるシミを除去するもので、シミの発生を予防するものではありませんから、治療を受けたあとも、普段の紫外線対策やスキンケアでシミの発生を防ぎましょう。